クラシック音楽初心者におすすめ!超有名な定番名曲はこれだ!vol.27
2021/11/26
初心者でも安心してレパートリーを増やしていける!つまみ食い式クラシック音楽入門シリーズも、今回で第27回め。
実際のクラシックコンサートで、しょっちゅうプログラムに乗るような超有名な定番的名曲はこれ!
そこには、オーケストラ運営の裏事情も隠されているかも?
クラシック音楽が初めてという方でも、楽しみながらどんどん名曲を増やしていけますよ^^
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モーツァルト作曲/歌劇「フィガロの結婚」序曲
クラシック演奏会の最初の1曲目に取り上げられる曲としては、まさに定番中の定番です。明るい色調で華やかに幕開けするに相応しい音の流れが繰り広げられて、聴いている方もなんだかワクワクしてくるような印象です。
演奏時間も4分半程度ですから、すべらかに曲が始まって、いっきに最後まで疾走するかの如く華麗で流麗。さすが、大天才モーツァルトが書くとこうなるんですね。
まさに、バロック時代とロマン派の中間に位置する音楽の雰囲気を感じます。大天才モーツァルトが鼻歌まじりでササッと書き上げた光景が目に浮かぶようで、爽快な気分が味わえます。
ちなみに、クラシック音楽名曲集といった類のシリーズ物の場合には必ずと言っていいほど、この「フィガロの結婚」序曲が入っているはずです。それほどの名曲です。
メンデルスゾーン作曲/「ヴァイオリン協奏曲」より「第1楽章」
演奏時間12分半。
これぞ超有名な協奏曲と言える、クラシックの演奏会でこれほどしばしば取り上げられる協奏曲は無いくらい、定番中の定番です!
メンデルスゾーンも幾多の有名な名曲を書き上げている中で、彼の代表作の一つがこのヴァイオリン協奏曲です。
初心者でもマニアックな方でも、必ず聴くべきクラシック音楽の超名曲の部類に入ります!
ヴァイオリンの分野には3大協奏曲と言われる傑作があって、メンデルスゾーンの他にはベートーヴェン・チャイコフスキーこの3曲が「3大」と言われています。
他にも、モーツァルトやブラームス・シベリウス・ブルッフの協奏曲もしばしば演奏されているので、実際にはどれを「3大」に入れても全然おかしくないです。
さてメンデルスゾーンの協奏曲、冒頭からむせび泣くような悲しいフレーズで始まり、ヴァイオリニストの技巧をこれでもかと試すような非常に細かな音の動きも随所に見られ、演奏会に行ってヴァイオリン奏者を見ていてもその圧倒的なテクニックを楽しめるような曲に仕上がっています。
ちなみに2楽章は、とてもゆったりとした悠久なる流れのごとく大変落ち着いた曲調で、3楽章はガラリと打って変わり、一貫して軽快なテンポとリズムで幕を閉じます。
クラシック音楽の初心者としては、最初の出だし部分からすごくきれいで聴きやすい名曲ですね^^
ベートーヴェン作曲/「交響曲第7番」より「第1楽章」
演奏時間12分程度。
「あー、これね」と多くの方が聞いたことのあるクラシック音楽の名曲。
あの一世を風靡し一時代を築いたとも言えるほどヒットした、クラシックの世界を題材に描いたドラマ「○○○カンタービレ」でしょっちゅう流れたあの曲ですね。
昔からいつも日陰的な存在だったクラシック音楽マニアには面目躍如的で、娯楽番組としてもホント楽しめるドラマでしたね^^
そのドラマの中では、適所適所の雰囲気にとてもマッチして流れるクラシック音楽が、そのどれも名曲で、それを選曲されていたのが我が国の国営放送局・NH○交響楽団の首席オーボエ奏者さんです。
この方、本業の他に指揮活動で全国を飛び回り、オーケストラ関連の本も多数出版されています。
どれもプロオーケストラの内情が暴露されていて、おもしろくて痛快です。ちなみに彼の本、私の本棚に全部並んであります(笑)。
そんなこんなで、ドラマの中で流れるこのベートーヴェンの7番。偉大なる大天才の9曲の交響曲の中でも、バツグンにハイテンション!リズムが躍動する名曲となっていますよ。
聴いてて元気が出てくる!まるで全力疾走!みたいな感じなんですよ!!
そしてこの交響曲第7番は、プロのオーケストラが地方へ演奏旅行を行う場合に一番よくプログラムに取り上げている曲のひとつでもあります。
クラシック通は曲名を略して言う!
まず一曲目の序曲は、「フィガロの結婚」や「フィンガルの洞窟」みたいに短めの曲を置いて、協奏曲とメインの交響曲には、「メンコン」と「ベト7」このパターンがかなりの確率でプログラムに載せられます。ちなみに「メンコン」とは、メンデルスゾーン作曲のヴァイオリン協奏曲の略称。「ベト7」も、ベートーヴェン作曲の交響曲第7番の略称です。
「今度のプログラムって何?」
「メンコンとベト7だよ」
「あー、定番だね」
通は、このような会話になります(笑)。いや、本当にそうなんですよ。
あと、有名どころでは、「ブラ2」「シベ2」「モツレク」あたりですね^^
これらはそれぞれ、「ブラームス作曲の交響曲第2番」「シベリウス作曲の交響曲第2番」「モーツアルト作曲のレクイエム」となります。
学生オケやアマチュアオケの団員の会話では、こんな略称が普通に話されています。
さぁ、これを知っただけでも、あなたはもうクラシック通ですよ~^^
プロオーケストラの裏事情とは?
ついでに余談ですが、楽団事務局としてはこのプログラムにする大きなメリットがあって、それは何かと言うと、このプログラムにしておけばオーケストラで演奏する団員が少人数で済むんですね。トロンボーン奏者3人は不要、チューバ奏者も不要、ホルン奏者は通常4人のところ3人でOK。フルートやクラリネットなどの木管楽器は、それぞれ2人でOK。
これが例えば、プログラムが近代の作曲家の曲になると、金管楽器や木管楽器奏者がそれぞれ3人とか4人必要になってきます。
チューバはもちろん入るし、木管楽器もコールアングレーや・小クラリネット、アルトフルートなど必要な曲は多いですし、ホルン奏者が8人とか、ティンパニ奏者が二人のほか打楽器奏者もズラリと並ぶ大曲もあります。
そうなると、もうステージ上が楽員でぎっしり状態なんですね(笑)。
国内を演奏旅行するにも楽団の運営面から見るならば、当然運営していく上でお金がかかります。そこで、
この定番プログラムにすれば、楽員が少なくて済みますし、あまり資金をかけないで演奏旅行が可能になる。
しかも、メンデルスゾーンのヴァイオリン協奏曲も、ベートーヴェンの交響曲第7番も有名な名曲なので、お客さんをたくさん演奏会に呼び込めます!ここがもっとも大事なポイントです!!
この効果は絶大です。経費をかけないで(楽団員を小人数にして)、収入は増やせる(お客さんがたくさん来場する)のですね! 要するに、一石二鳥です。
クラシック音楽という高尚な話題のはずが、いやに現実的になってしまいました。。
ちょっと興ざめしたならゴメンナサイ。