それ教えて!

「それが知りたい」あなたの疑問をサクッと解決!

ブルックナー交響曲第7番の名盤!この名演が最高に美しい!

      2017/08/27

ブルックナー作曲の交響曲第7番 第1楽章は、曲の冒頭からすぐに始まるチェロとホルンのソロによる流麗で美しい上昇音形が表れて、それがえもいわれぬ美しさを醸し出します。

第1楽章は全体を通してテンポがゆったりと穏やかに流れ、速めのテンポで気忙しい雰囲気になる場面がありません。それだけに、じっくりとソファにでも深く腰掛けながら、心ゆくまで充分に堪能したい名曲なのです。

そんなブルックナー7番の名演を、今回はじっくり腰をすえて聴いてみましょう。


スポンサードリンク

ブルックナー作曲/交響曲第7番 第1楽章

7番は、何と言っても第一楽章と第二楽章が、雄大に大河が流れる悠久の歴史を思わせるかの如く美しい。とりわけ第一楽章は、天国的なまでにひときわ美しい流れです。

その楽章を閉じる際には、ピアノ(静かな音で)始まりゆっくりじわじわと盛り上がっていき、やがて全ての楽器によりフォルテッシモ(大きな音で)壮大に演奏される様は息を呑むほどの大迫力!まさに「宇宙」を感じるほどに感動しますよ。



熱狂的なブルックナー信者である私の独断で第7番の名演をひとつに絞るなら、迷うことなくチェリビダッケ指揮の演奏を推薦します。

その理由はただひとつ。神の如くに美しいから。

さて、ブルックナー信奉者の総攻撃を恐れずに書かせて頂くならば、交響曲第7番の1楽章と4楽章のそれぞれ後半部分は、入れ替えてもいいのではないかとたまに思います。

と言うのも、7番の終楽章(4楽章)の終わり方は(指揮者によっても、かなりテンポが変わりますが)、テンポを早めに取った演奏の場合は特に、あまりにもあっさりと幕を閉じる雰囲気になってしまい、大交響曲には似つかわしくない終わり方になってしまうのです。

ブルックナーほどの大作曲家が魂を込めて書いた大作なので、私ごとき一介のブルックナーファンがとやかく言う事ではないのですが・・・7番全曲を最初から最後まで通して聴くと常々そう感じてしまいます。


ブルックナーの交響曲は全部で11曲!?

さて、ブルックナーの交響曲で一般的に広く聴かれていて有名なのが「ロマンティック」の副題が付いている交響曲第4番。

それと同じくらいに有名なのが、今回ご紹介する7番と8番そして9番の3曲で、いずれも1時間を超える大曲に仕上がっており、どれもが聴く者を感動の渦に巻き込む偉大なる傑作です。

「えっ?ブルックナーは全部で9曲の交響曲じゃないの?」と思われたかも知れません。

実はブルックナーは、最初に書いた交響曲には番号を付けておらず、また交響曲第1番の作曲後に書いた作品は、気に入らないけども捨てるにはもったいないとの事で、番号をあえて「0番」と名付けて世に出しています。

なので9曲プラス2曲で、全部で11曲の交響曲を作曲しているのです。ここまで知っていると、かなりのクラシック通ですよ^^


スポンサードリンク


ブルックナーは、どれが一番美しいのか

もしも「ブルックナーの交響曲の中で一番好きなのをひとつだけ選べ」と言われるならば、4番「ロマンティック」と7・8・9番これら4曲の中のどれにするのかは最後の最後まで決められないほどに、どれもが壮大な名曲であり大曲です。ただ単に「美しい」「きれい」などの一言二言ではとても言い表せないのです。

それを承知の上で、ざっくり一言で説明するならば、7番は雄大に流れる大河の如し、8番は威風堂々たる大伽藍の如し、9番は遥か永遠なる宇宙の如し、それぞれが本当にあまりにも美しい。

特にブルックナーが最後に作曲した交響曲第9番は3楽章で終わっている未完の大作で、それがまた後世に大きな疑問を投げかけたまま幕を閉じる雰囲気に満ちており、とてもミステリアスなのですね。

で、ブルックナーの交響曲の中で、どれが一番美しいかと聞かれるならば、その答えは「あえて3つに絞るならば7番・8番・9番。どれもが最高に美しすぎるゆえに、それ以上には順列など付けられない」。これが正直なところです^^


ブルックナーの交響曲第9番は、未完の大作で有名です

シカゴ交響楽団来日コンサート・雑感

もう30年ほど前のお話し。シカゴ交響楽団が来日して、大阪のシンフォニーホールでブルックナーの交響曲第7番と第8番を演奏するコンサートがあり、これは絶対に逃すわけにはいかないと遠路はるばる車を飛ばして聴きにいきました。

シカゴ交響楽団の特徴は、何と言っても「金管のシカゴ」と絶賛されるほどの超一流のスタープレイヤーが勢ぞろいして、木管楽器群もまたしかりです。

それほど物凄いオーケストラが、私の大好きなブルックナーを演奏するのですから、大いなる期待で超ワクワクしながら当日を待ちこがれたものです。


そしてその結果はと言うと・・・あまりにも期待はずれで残念な演奏会だったのです(泣)。

シカゴ交響楽団は超一流のスタープレイヤーばかりです
確かに全体としては、ダイナミックな演奏で世界の一流オーケストラには違いありませんでしたが、7番も8番もその演奏はフォルテッシモの部分になると決まってトランペットが飛びぬけて音量出しすぎになってしまう。

金管楽器のバランスはもちろん、全体のバランスがかなり乱れる結果となり、いくらアドルフ・ハーセス(首席奏者)がトランペットの神様であっても、「これはいただけないな」と言った残念な演奏だったのです。

バイオリンやチェロなどの弦楽器群も、よく言えば明るく鮮やかな音色なのですが、ブルックナー特有の宗教色の濃い大曲を演奏するには似つかわしくないと言うのが私の率直な感想でした。


そして何よりガックリきた極めつけは、大曲が終わった後の聴衆の盛大な拍手に応えたアンコール曲。
クラシックファン・ブルックナーファンであれば誰もが予想出来ない曲が突如!勢いよく始まったのです。しかも、思いっきり明るく!!


有り得ないアンコール曲に大幻滅!

アンコールは何と「星条旗よ永遠なれ」!

「え~~~っ!!???・・・」



もう言葉にはならないほどの複雑な気持ちで演奏を聴き、「こんなの絶対有り得ない!」と言った落胆の極みで終演した客席を後にしました。

ブルックナーの交響曲を演奏した後にはアンコール曲はしないものです。少なくとも私の経験上、聞いたことがありません。

あったとしても、もっと静かで厳かな選曲となるのがプログラムを組む上でのバランス配慮としては常識的だと思います。それがよりにもよって第二のアメリカ国家とも言われる「星条旗よ永遠なれ」。

ちなみに、今年2017年5月の上岡敏之指揮/新日本フィルのブルックナー3番では、アンコール曲としてバッハの管弦楽組曲第3番よりアリア(G線上のアリア」との別称で有名)が演奏されていました。

こういったアンコールなら、演奏会全体の流れから見ても充分納得できるのです。


話を戻して・・
当日のシカゴ響は「ヤンキー魂を大盤振る舞いでアンコール演奏してやるよ」みたいな主催者側のサービス精神なのかも知れません。しかし、これは大いなる幻滅以外の何物でもありませんでした。

もっと言うならば、ブルックナーの後に、こんな曲を演奏して欲しくはなかった。あまりにも酷すぎる。

ブルックナーの交響曲の後にアンコール曲は演奏しません

プログラム全体のバランスを考慮してほしい!

何も「星条旗よ永遠なれ」が悪い曲だと言うのではなくて、これ自体は快活で自由の国アメリカらしいマーチ(行進曲)だと思います。でも、ブルックナーの大作の後にアンコール演奏する曲ではない。

絶対に有り得ません。ブルックナーファンならば、皆さん同意して頂けるはずです。


この演奏会終了後にホールを出て階段をおりる聴衆の表情は、総じて笑顔で演奏を讃える人々が多かったのを見ると、世界の超一流オケの演奏を聴けた満足感に酔う方が多かったのでしょう。

近くの中年男性が「(アンコール曲の)あの音はヤンキーにしか出せない音だよ」的な感想を大声で満足げに話しているのが聞こえました。

正直なところ、なえた気分に拍車がかかり、より一層不愉快になりました。。


確かにシカゴ交響楽団の音だけを聴きにきた演奏会であれば、「すげーなーシカゴは!」「やっぱり音が輝いてるな!!」「明るいサウンドだ」みたいに大満足なんでしょう。その気持ちは理解出来ます。

でも、当日のブルックナーの演奏だけに焦点を合わせて論評するならば、やはりアンサンブル(各楽器のバランスの良し悪し)の粗雑さが目立ち、金管楽器だけが突出して聞こえ弦楽器群とのバランスの悪さも目立った。

総じて、絶賛できるような超一流レベルの演奏ではなかったのです。

(何度も書きますが)アンコール曲の選曲は、もはや日本のブルックナーファンを小バカにしているようにさえ私には聴こえました。超一流のオーケストラ演奏会だけに、返すがえすも残念至極な演奏会になったわけです。

ちなみに、西欧や旧東欧の交響楽団が来日してブルックナーを演奏したとしても、アンコール曲に「星条旗よ永遠なれ」みたいなとんでもなく場違いな曲を演奏するなど絶対にしませんし、有り得ない事です。それが本場の伝統と言うものです。

それにしても、演奏会2日分のチケット代、めっちゃ高かったのになあ。。とほほ・・

 - 【クラシック初心者おすすめ名曲集】