ひな祭りの食べ物の由来と意味とは?なるほどそうだったのか!
2017/03/11
もうすぐひな祭りですね。女の子の健やかな成長を願って祝うひな祭り。そのお祝いの食事にも、娘を想う親の気持ちがたっぷり込められているものです。
愛娘に恵まれたご家庭であるなら、かわいい娘を想う親の愛情は海よりも深いと言えます。
母から娘へ、その目いっぱいの愛情と希望がたくさん込められてるひな祭りの食べ物。
今回は、その由来と意味を徹底的に調べてみましたよ!
スポンサーリンク
見出し
ひな祭りと言えば「ちらし寿司」その由来と意味!
ひな祭りといえば一番に思いつくのが、ちらし寿司。その昔、岡山藩主が広く庶民に対して質素倹約させるため、「一汁一菜令」を言い渡して、副食は一つだけと制限しました。
そこで知恵を絞った庶民は、「桶の底面に具材を並べ、その上をごはんで覆って粗食を装った」と言い伝えられています。
あとで食べる時に桶をひっくり返せば、「ちらし寿司」のような食べ物になるわけです。
でも、ちらし寿司そのものには謂れ(いわれ)は無いようで、大切なのは中身の具材に意味があるようです。
海老は腰が曲がるまでの長寿を、レンコンは先が見通せるように、豆は健康でマメに働けるように、それぞれ親の切なる願いが込められています。
それにしても、うまく語呂合わせしていますね^^
「はまぐりのお吸い物」その由来は?
次に浮かぶのが、はまぐりのお吸い物です。はまぐりの貝殻は、平安時代の貝合わせの遊びからも分かるように、お互いがきれいな一対になっている貝殻でないと決してぴったりとは合いません。
そこから、ひな祭りのはまぐりのお吸い物には、一生一人の人と添い遂げられるようにと良縁への願いが込められているんですよ。
それが、女性にとって一番の幸せという事です。
「菱餅」の由来と意味とは?
娘の健康を思う親心が込められているのが、ひな壇を彩る菱餅(ひしもち)。菱餅の形は、心臓を表しています。
緑のお餅は増血効果を持つヨモギ、白いお餅は血圧を下げるひしの実、桃色のお餅は解毒作用のあるクチナシで作られているんです。
緑色は健康を、白色は清浄、そして桃色(赤色)は魔除けと、色にもそれぞれの意味があります。
3色を合わせて、「雪がとけて(白色)大地に草が芽生え(緑色)、桃の花が咲く(桃色)」と言うように春を表現しているとも言われています。
この菱餅を砕いて作られたのが、ひな祭りに欠かせないお菓子「ひなあられ」ですね。
3色のひなあられは、白色が雪の大地、緑色が芽吹き、桃色(赤色)が生命を表しています。
4色のひなあられは、そこに黄色が入り、白色が冬、緑色が春、桃色(赤色)が夏、黄色が秋と四季を表していると言われています。
ひなあられには、一年間の娘の健康そして幸せへの願いが込められているのです。
「白酒」の由来と意味すること!
そして最後に白酒(日本酒)。江戸時代までは、中国から伝えられた薬酒で邪気を祓い、気力・体力を高めてくれる「桃の花びらを漬けた桃花酒」を飲んでいたようです。
桃が百歳を表す、百歳(ももとせ)の意味を持ち、不老長寿の木で縁起が良いと言われていた事もあるのかも知れないようです。
ここにも、娘の身体を気遣い長寿を願う親心を感じますね。
鎌倉市に現存する豊島屋酒店の店主が、「夢枕におひな様が現れ、白酒の作り方を教えられた」との事で白酒を作り始め、「桃の花の赤」「白酒の白」と紅白をイメージさせて、おめでたいひな祭りのお酒として定着していったようです。
やっぱり甘酒でひな祭り!
でも最近は、ひな祭りのお酒というと甘酒を思い浮かべる方が多いのではないでしょうか?白酒が甘酒に移り変わっていったのは、甘酒は白酒と違ってノンアルコールのため、子供でも飲めると言う事のようです。
甘酒は、江戸時代には栄養ドリンクとして夏バテ防止に冷やしたものが呑まれていた、というほど栄養価が高いので、子供に飲ませるには最適なんですね。
どの食べ物も親から子への深い愛情!
ちらし寿司、はまぐりのお吸いもの、菱餅、ひなあられ、そして白酒。それぞれに、まことに奥ゆかしい由来と深い意味があります。ひな祭りの食事の一つ一つに、娘の健康と幸せを願う親から子への深い愛情が込められているんですね。
これから迎えるひな祭り、我が家もお祝いの膳と一緒にそんな思いも、母から娘へ引き継いでいけるといいなと思っています。