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喪中に初詣へ行くのは本当にダメなの?神社とお寺での違いはこれ!

      2023/01/16

この記事は、『喪中の期間に初詣へ行くのはどうなのか』について書いています。

さて、家族に不幸があって喪に服している期間を、【喪中】と言いますね。

一般的には、喪中の期間は1年間とされています。


喪中の1年間は、神社やお寺へのお参りなどは控えるようにと言われており、多くの書籍等でも指摘されているようです。

しかしこれは、誤解も含まれた解釈と言う事は、あまり知られていません。


そこで今回は、喪中の期間に初詣へ行くのは本当にダメなのか?
そして、神社とお寺ではどんな違いがあるのかについて、徹底的に詳しく調べてみました。

本当はどうなのか、さっそく見ていきましょう!

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喪中に初詣へ行くのはダメ?その結論は

早速、結論から行きましょう。

喪中の1年間は、お正月のおめでたい期間に神社へ参拝(初詣)に行く事はあまりよろしくないので、控えたほうが無難です。

神様の世界では、死を【穢れ】ととらえます。ここで言う穢れとは『汚い・汚れる』との意味ではありません。
故人の死によって【気力が萎えている・気分が沈んでいる状態】を指すのです。

喪中の期間に初詣でする事で、そのような枯れた気を神社に持ち込む事を戒めているわけです。

ではどうするのか?
喪中でのお正月に神社の初詣をするのは見送り、小正月(1月15日)か立春(2月4日)あたりに参拝すると良いでしょう。

もしどうしてもお正月に行かれる場合には、事前に神社へ『喪中の参拝について問い合わせてみる』と安心です。
と言うのも、喪中に初詣する考え方が神社によって違うのが現状だからです。


一方、お寺へ初詣のお参りに出かけるのは全く問題なく、両手を合わせて参拝することはOKなんです。

お寺では、死を穢れとはとらえません。死とは、故人が彼岸の地へ旅立ち、仏様へと成仏される尊い事なのです。

故人をしのぶ静粛で厳かな気持ちと併せて、新年を迎えての感謝の気持ちが何よりも大切になるのですね。

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神社とお寺では『喪中に対する考え方』が違う

そもそも論として、神社とお寺を一緒に考えている事自体が大きな間違いで、神社とお寺では、【死に対しての考え方】が根本的に違うのです。

神社の場合死とは【忌み嫌うもの】【不浄なもの】であり、死は「穢れ=ケガレ」であると考えます。

そのために、神社のお社(おやしろ)の中での葬儀は出来ないとされています。

そう言えば、お葬式を神社で執り行うのは聞いたことが無いですよね。神社の境内にお墓があるのも、見た事がないです。

ちなみに、ケガレている間は、神社の鳥居(とりい)をくぐることは厳禁とされています。

【鳥居をくぐれば別世界】

ちなみに鳥居は、私たち人間の世界と神様の領域とを仕切るもの(=結界)との意味合いを持っています。

鳥居をくぐった場所は、すでに神様の神聖なる領域なのです。


神社へお参りに出かけた時、鳥居をくぐる前に一旦立ち止まって深々とお辞儀をする人を見かけるものですが、その意味がよく分かります。

下記の動画が、とても分かりやすいです↓



仏教では『死はケガレでは無い』

一方仏教では【死】は【ケガレではありません】

ですので、喪中の期間中お寺へお参り(初詣)に行く事は大丈夫です

仏教においては、喪中であってもそうでなくとも、『大切な人を亡くした後だからこそ手を合わせる。両手を合わせることで仏様(=亡くなった方)と一体になれるのであり、手を合わせること自体を最も大切にする』という考え方が根本にあります。

たとえ喪中であっても、お正月にお寺にお参りする事は何も問題ありません。
死を穢れ(けがれ)とは見なさないからです。

なので、お寺でのお葬式は境内の本堂を葬儀場として使用しますし(寺院葬と言います)、「初七日法要」や「四十九日法要」もお寺で執り行いますね。

本堂にお祀り(おまつり)してある御本尊に、厳かに清らかな心で手を合わせてお参りし、故人を偲ぶのです。


喪中にお寺で初詣は大丈夫!

初詣に関しても「お寺での参拝は問題はない」と言うことになります。

そもそも初詣とは、根本的に『過ぎ去った一年間の感謝と併せて新年のあいさつをする』ことが目的です。

ですから、たとえ喪中の期間であっても、感謝の気持ちを大切にしながらお寺へお参りに行かれるのは大変良い事なのです。

お寺へ初詣参拝するのは、喪中の期間内でも問題ないと言う事になります。


※喪中期間とは=不幸があってから49日の明けまでを【忌中】と言い、【喪中】は「亡くなった人を供養することに専念しながら慎ましい生活を送る期間」を表し、一般的には不幸があった以降の1年間となります。

喪中の初詣は、お寺への参拝ならば問題ないのです。

【まとめ】喪中に神社お寺へ初詣は

喪中の1年間は、神社へ参拝(初詣)に行く事はあまりよろしくないので控えたほうが無難です。

神社の場合死とは【忌み嫌うもの】【不浄なもの】であり、死は「穢れ=ケガレ」であると考えます。

そのため、おめでたいお正月に神社に穢れを持ち込む事を嫌うわけです。

喪中に神社へ初詣でする場合は、小正月(1月15日)あるいは立春(2月4日)に参拝すると良いのです。


一方、お寺へ初詣のお参りに出かけるのは大丈夫です。
まったく問題ありません。


実際、喪中の神社参拝については、【喪中は避けるべき】との考えもあれば【喪中でも『忌中=50日』が明ければ参拝しても良い】という考えもあります。

「喪中に初詣に来てはいけない」と言う神社ばかりではないのですね。

ですので、神社に立ち寄る前に一度電話確認してみると良いでしょう。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

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