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破魔矢の正しい飾り方と場所はここ!処分方法はこうするんです

      2023/12/04

令和5年も早や師走、年の暮れにはしめ飾りや鏡餅など、ご自宅にお正月の縁起物を飾る方は多いと思います。

縁起物と言えば、破魔矢(はまや)もその一つ。

お寺や神社などで授与される矢は、縁起物として書かせません。

畏れ多くも神様から授かり頂くものですから、『授与』という丁寧(ていねい)な表現で言い表すわけです。


また、破魔弓(はまゆみ)と呼ばれる弓と一緒にする場合もあります。

『弓で矢を射る』ことから、破魔矢と破魔弓でワンセットとなる訳です。


そんな破魔矢ですが、家庭内で飾る場合どのように飾るのが正しいのでしょうか?

いざ我が家となると、飾る場所・矢の向きなど、分からない事がたくさん出てきますね^^

そこで今回は、『破魔矢の正しい飾り方』と『飾る場所は神棚か玄関なのか、他の場所でも問題ないのか?』また『処分はどうすればいいのか』について、詳しく解説していきます!


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【破魔矢を飾る場所はここ!】

破魔矢をご自宅内に飾る場合、神棚や床の間・玄関などに飾るご家庭が多いようですが、もっともふさわしい場所は、神棚があるご家庭の場合は神棚に飾るのが最もふさわしいでしょう。

その理由は、神棚には『お札』が飾られていて、このお札こそ神様の力が宿る源(みなもと)になる、すなわち神棚は家庭の安全と幸せを見守る要(かなめ)となる神聖なる場所だからです。

破魔矢や破魔弓を神棚など高い場所に飾るのは、私たちが神様を見降ろさないように!(=見下さないように)と言った意味が込められているのですね。

ご家庭内の神聖な場所である神棚に飾る事で、この先1年間のあいだ魔者や厄(やく)が入り込んで来ないように家族を見守るのです。

読んで字のごとく、家庭に入り込んでくる魔(=厄)を矢で破るわけです。
何とも頼もしい存在ですね。

破魔矢は床の間や玄関、リビングに飾るのも有りです。

必ず神棚に飾るものなのか?

破魔矢は必ず神棚に飾らなくてはならない、と言うものではありません。

いろんな方たちが訪れてくる玄関に飾って、破魔矢本来の魔除けの意味合いを持たせる。また、毎日家族が食卓を共にするリビングに飾り、家族の健康を願ったりする場合もあります。

もちろん、これらも正しい飾り方ですよ。

結局のところ、
神棚に飾るにしろ玄関やリビングにしろ、破魔矢を飾ることにより「家族みんなが災い無く幸せに毎日を過ごせますように」との願いそのものが、もっとも大切になるのです。

いつも神様が見守って下さるという気持ち、そんな素直さが大切と言う事ですね。

そのような気持ちを持っている方であれば、破魔矢をどこに飾るにしても全く問題なく、破魔矢が持つ魔除け厄除けの力を授かるのです。

破魔矢は、家族みんなが幸せに過ごせますようにとの願いそのもの

破魔矢の先がとがっていないのはなぜ?

破魔矢は、目には見えない魔の力=邪心や邪気を打ち破り浄化させるための縁起物として、特に正月の初詣に神社・仏閣で授けられる縁起物です。


人の世界では、「邪魔者」等の表現でヒトを対象として呼びますが、邪心や邪気は物体では無い『見えざる魔力』です。

なので、破魔矢の先端は鋭利な切れ物である必要が無いのです

破魔矢の先端が尖って(とがって)いないのはそんな理由から来ているわけで、時間空間に生きる私たち三次元の世界とは別世界と言う訳です。

なるほど納得^^

※この記事は、神社本庁(日本各地の神社を包括する宗教法人)と、剣神社(つるぎ)(織田信長公が氏神と崇めた由緒ある神社)の2ヶ所に電話取材した際の回答を元に記事にしたものです。

破魔矢は、邪心や邪気を打ち破り浄化させる縁起物。

縁起物を粗末に扱うのは

「邪心だの魔除けだの、まったくバカバカしい」と思う気持ちがあるならば、たとえ破魔矢をどこに飾ったとしても見えざる力は何ひとつ授からないでしょう。

願い事だけは人一倍たくさん願って、神様から授かったもの(破魔矢やお守りなど)は粗末に扱うのでは虫が良すぎると言うものです。


そして「どこに飾ってもいいのならばトイレでもいいの?」とか、「とりあえずタンスの中でも入れておこう」とか・・・いつの間にかホコリを被っていたりでは、もう論外です。

そんなお粗末さでは御利益(ごりやく)があるはずもないですね。何事も、常識の範囲内で考えたいものです。

破魔矢はやはり神棚に飾るのが最もふさわしい場所です

破魔矢を飾るときの【向き】は?

こちらも前章の記事と同じく、剣神社と神社本庁に電話取材しました^^

破魔矢を飾る時の向きは、基本的にはどんな向きで飾っても特段問題はないとの事です。

あえてこだわるならば、その年の凶の方向に破魔矢の先端を向ける飾り方となります。

2023年の「凶の方角」は、「酉(とり)」の方角である『西』となります。

2023年は卯年(うさぎ)、方位は東ですから、「その反対(凶)の方角(酉・とり)」は西となるのです。

正式に厳格な形に従って飾りたい場合は、『西』に破魔矢の先端を向けて「頭上より高い位置」に飾りましょう。
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また、破魔矢を神棚に立てかけても横に寝かせても、どちらの飾り方でも全く問題ありません。

破魔矢の下に、半紙などを敷くなどの配慮も特に必要ないようです。


※参考までに上棟祭や地鎮祭の場合は、鬼門の方角であるとされている北東と、裏鬼門の方角である南西の方向に向け、屋上に二張りの飾り矢を設置するのが基本とされています。


破魔矢の【処分方法】はどうする?

破魔矢を戴いた神社仏閣に参詣すると、境内には古いお札やお守り等を納める場所【古札所】を設置してある場合があります。

この1年間、休むことなく家族を見守って下さった破魔矢やお神札。
心からの感謝の気持ちを込めながら、古札所に納めるようにしましょう。


古札所の前には、たいていお賽銭箱(おさいせんばこ)が置いてあるものです。

納める破魔矢と同額程度を目安にして、お焚き上げ料(寺院ならば焼納料)を納めましょう

もしも、納める場所が無いようであれば、神社仏閣の職員さんへ申し出るなどして納めるようにして下さい。

ちなみに、古札等の納めは年中受け付けているところが多いようです。

初節句には親戚から破魔矢を贈るという習慣があります

そもそも破魔矢の由来とは?

破魔矢の【ハマ】は、もともと競技に用いられる的(まと)のことを指します。これを射る矢を【はま矢(浜矢)】、弓を【はま弓(浜弓)】と呼びます。

【はま=破魔】に通じるとして、正月には男児のいる家に弓矢を組み合わせた玩具を贈る風習が生まれました。

のちに、この先一年間の好運を射止める縁起物として、初詣でよく授与されるようになったと伝えられています。


今では破魔矢は、 【魔を打ち破る】などと縁起物として広く扱われていますね。

家屋を新築した際、 上棟式(建て前)に呪い(まじない)として、鬼門に向け棟の上に弓矢を立てる慣習があります。

また、新生児の初節句には、親戚や知人から、「破魔矢」や「破魔弓」を贈る習慣もあるようですね。

破魔矢は魔を打ち破る縁起物として知られています。

破魔矢の正しい飾り方『まとめ』

破魔矢をご家庭内に飾る場合、神棚に飾るのがもっともふさわしい場所です。

でも必ずと言うものではなく、床の間や玄関・お茶の間・リビングでも全く問題ありません。

2023年の破魔矢を向ける方角は、卯(うさぎ)年の反対方向である酉(とり)の方向【西】ですが、家庭の場合は特にこだわる必要はありません。

処分方法は、1年間お世話になった破魔矢を初詣に持参して、神社仏閣に設置してある古札所に納めましょう。

またその時には、お賽銭箱にお焚き上げ料(寺院は焼納料)を納めましょう。

2021年の破魔矢の方角は、丑年の反対方向である未の方向です
本来、破魔矢などの縁起物は大変奥深い意味を持つことから慎重に扱うべきもので、微妙に繊細で難しい部分もあるものです。

だからといって、飾り方が雑になったり間違った処分の仕方は避けたいものですよね。

この機会に、きちんとした基本形を身に着けておきましょう。


破魔矢の他にも、鏑矢(かぶらや)、纏(まとい)・・いろんな縁起物があります。

結局のところ人の行き着く究極は、魔除けをしっかり行って幸せいっぱいな人生を呼び込みたい。

そんな心からの願いなのだと思います。

そしてやはり、感謝の気持ち「ありがとう」が、何よりも一番大切なことなんですね。

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