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クラシックコンサート初心者なら!知っておくべき基本マナー3つ

      2019/05/10

早速いきなりですが、『クラシックの演奏会』と聞いて、まずどんなイメージが一般的でしょうか?

ほとんどの方にとってクラシック音楽の第一印象は、【難しい】【堅苦しい】イメージだと思います。


そうです。
ここでは、敢えてはっきり言いましょう。

クラシックのコンサートは、実際にかなり「お堅い」雰囲気です。

でも、クラシックとはそう言うものなのです。


どんなジャンルにも、その分野に共通の決まり事(ルール)は有るものです

数百年の歴史を受け継いで現代に生きるクラシック音楽のコンサートは、基本的にはいくつかの【暗黙のマナー】があります。


そこで今回は、初めてクラシックコンサートへ行く初心者の方向けに、最低限注意すべき『基本的な暗黙のマナー=ルール』を分かりやすく解説します!

これさえ知っていれば、、もう大丈夫ですよ^^

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基本その①【じっと黙って座り続けること】それが退屈なら来ないでくれ!(と私は言いたい)

まずは、最も大事な鉄則からスタートです。

オーケストラの演奏中に会話は厳禁!じっと大人しく座り続ける。

ソワソワと身体をやたら動かしたり、小さくても音をたてたりしない。

演奏が退屈ならば、下を向いて寝ればいい。でも寝息をたてないで静かに!

これこそが、最も大切で重要な鉄則とも言うべきマナーです。


数あるサイトやブログでは、『服装』や『ドレスコード』がどうのこうのと色々とアドバイスをされています。

それも、演奏会に出かける際の楽しみのひとつでしょう。

でもハッキリ言って、そんな事は二の次三の次です。

もっと言うなら、服装などどうでもいいことです。普段着で出かけても、ぜーんぜん大丈夫。

逆に、いくらオシャレに着飾ったとしても、演奏中に隣の同伴者と小声でヒソヒソ話したり、ガサガサと無神経に音をたてたりするのは言語道断!

必ずと言っていいほど、無神経な客がわずかにいるのです。残念なことに!

実際に、そういった観客がけっこう見受けられるのです。

要は、お隣りや周辺のお客さんに、迷惑をかけないようにと言うことですね。

演奏会の本番中に、隣と小声で話すのもルール違反です
以前にわたしが実際に体験した、とあるプロオーケストラの定期演奏会での事です。

いま思い返しても、無性に腹が立ちます(怒)。


私の前列、目の前には若いカップルが座っていました。

その男性は、よほど退屈だったと見えて、しょっちゅう両手を真上に上げながら、思いっきり背伸びして退屈しのぎをしているのです。

それが、たまになら百歩譲ってまだ許せますが、本当に何度も何度も演奏中に背伸びしている・・・

当然、私の心中もだんだんと穏やかさを失っていきます。

じゃまーーーー!
帰れーーー!!

本当に、何度ぶち切れそうになったことか。。。

クラシック演奏会では大人しく座っているのがマナーです
映画館と勘違いしてるんじゃないか?

演奏会だぞ演奏会!

クラシック音楽のコンサート本番中!!

正直、後ろから目の前の男性の頭を、思いっきり引っ叩いてやりたいくらい怒り爆発!

もう静かに演奏を聴くどころではありません。


それにしても・・なんでコンサートが終わった時に、ひと言注意しなかったんだろうか。。

「お前のせいで、ぶち壊しじゃー!!」

「自分何しでかしたか分かっとんのかぁ!!!」

・・・ガツーンと言えばよかったのに。。

小心者の自分が、すごく嫌になりました。

演奏が退屈でも、じっと黙って座っているのがルールです
常識あるあなたは、絶対にこのような真似をしてはいけません。前述の男性みたいに!

クラシックコンサートでは、たとえ演奏が退屈で仕方がなくても、じっと黙って座っているのが暗黙のルールです。

周囲の聴衆が迷惑すること甚だしいのですから。

演奏中に背伸びしたり、落ち着き無くあちこちを見渡してみたり、貧乏ゆすりでもしようものなら大ヒンシュクなのです!

演奏が終わるまでは、じっと黙って座り続けましょう。

単純なことですが、これはクラシックコンサートでは鉄板マナーであり鉄則なのです。


ちなみにその日のコンサートは、東京フィルハーモニー交響楽団・指揮は超大物チョン・ミョンフで、プロコフィエフ作曲の組曲「ロミオとジュリエット」。

大好きな曲で楽しみにしていたのに、心無い一人の全く常識ない行動のせいで、完全にその日の演奏会はブチ壊しです。


批判を恐れずに言わせて頂くならば、『クラシック音楽の演奏会は、退屈な映画を大あくびをしながら見るような娯楽ではありません。』

伝統と格式を重んじる芸術なのです。

もし退屈でも仕方ありません。ガマンしましょう。

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基本その②演奏中の飲食は厳禁!【クラシック演奏会はハイキングではない!】

さて、二つ目の鉄則マナーです。

本番演奏中の飲食は、絶対に厳禁!

音をたてなければいいのでは?などと言う問題ではありません。

クラシックコンサートの演奏中に飲食するなど、1,000人の聴衆を敵に回すほどの醜態であり悪態です!


さて、私の苦い体験談です。

昨年6月、日本フィルハーモニー交響楽団演奏会でのこと。

またまた不運な事に、私の目の前で信じられない光景が展開されたのです。


あろうことか、目の前の中年男性が、演奏の最中にリュックサックの中からガサガサと音を立てながらペットボトルを出してきたかと思えば・・・!
≪これだけでもかなり迷惑!≫

堂々とラッパ飲みするではないか!!


「・・・・えっ??」
「えーーーっ!!」
「・・ウソでしょーーっ??!!!」

クラシック演奏中の飲食は、とんでもない悪態なのです
あまりの堂々さ加減に、もはや開いた口が塞がりませんでした。。

頭に来たを通り越して、もはや私自身が放心状態です。


あー。やめてほしい!マジで!!

山登りに来たんじゃないよな?

ここコンサートホールなんですけど・・

それくらい分かって、アンタここに座ってんじゃないの?


もしウォーキングの途中に演奏会に立ち寄ったのなら、頼むから休憩時間になってから外へ出てラッパ飲みして欲しい・・・。

頼むよ。。ったく!

オーケストラの演奏中に飲食するのはマナー違反です。
しかもこの日のコンサートは、日本フィルハーモニー交響楽団の定期演奏会。
メインの曲が、ブルックナーの交響曲第7番!


気合を入れて集中度200%で聴いてる最中なのに・・

本当に心底マジで、遠足気分でラッパ飲みだけはやめて欲しかったです。


クラシックコンサートへ出かける場合、そのコンサートホールは映画館やハイキングコースではありません。

クラシック音楽は、微妙な音の動きを楽しむものなのです。

演奏本番中の飲食は、絶対にダメ!

「静かに飲むならいいでしょ?」ではないです!

そんなことをしようものなら、周囲から大ヒンシュクを買うこと間違いなし!

理屈ではありません。
演奏中は飲食しない・音は絶対にたてないと言う、クラシックの暗黙の鉄板ルールなのです。


「穴があったらもぐって隠れたい」
ラッパ飲みした男性は、これくらいの恥は感じてほしいものです。

クラシック演奏会の本番中に飲食するなど言語道断です

基本その③【演奏が完全に終わるまで絶対に拍手しない】

次に三つ目のルール、これもすっごく大事な鉄板ルールです。

オーケストラが、曲の最後を演奏し終わるまで拍手しない。

もっと分かりやすく言うなら、演奏が終わっても指揮者が客席側に振り向くまで絶対に拍手しない!

ホール内の観客の拍手が多くなってくるまで、拍手は控える。

こうすれば、まず間違いなく大丈夫です。

【飛び出して拍手をしてしまう≪事故≫】が起きません。

最後の音が完全に消えるまで、演奏はまだ終わっていないのです。


またまた私の体験談です。

後にも先にも、これほど一人のシロウト観客に完璧にブチ壊された演奏会を私は知りません。

曲はチャイコフスキーの交響曲第6番『悲愴』、オケは東京フィルハーモニー交響楽団で指揮者は森正でした。


ちなみにこの悲愴交響曲は、いわゆる【拍手事故】がとても起きやすい名曲なんです。

オーケストラ演奏会では曲が終わるまで拍手しないのです
と言うのも、このクラシック音楽界不滅の超名曲は、交響曲の終わり方としては珍しく、だんだん音が小さく小さくなっていって、本当に耳を澄まさないと聞こえないほど小さくなって火が消えるかの如く、静かに静かにその曲を閉じます。

そして最後の音が完全に消えても、しばらく数秒間は静寂に包まれる空間が生まれる・・・そんな非常にデリケートかつ繊細極まりない交響曲なのですが。。


一人の心無い観客が、またしてもやってくれました。

皮ジャンをビシッと着込んで片手にゴツいヘルメットを大事そうに抱えた男性が、あまりにも完璧にコンサートをブチ壊してくれたのです!


私の斜め前に座っていた、この二輪バイクでぶっ飛ばして来たような若い男性は、

当日一番の聴きどころである、『悲愴』第4楽章終盤の最後の最後にピアニッシモ(最弱音)でまだ演奏している最中にもかかわらず「パンパンパンパン!!」と、一人大きな拍手を堂々と遠慮無く叩き始めるではありませんか!!!

しかも、周りの聴衆がまだ誰一人として拍手していない状況が全く理解出来ていない様子なのです!

無知からくる飛び出し拍手は、演奏会をぶち壊します。
悲惨なことに、拍手を止める気配がまったく感じられない。。

一人で堂々たる拍手を続けている・・

「パンパンパンパン・・・!!!」


一方では、当日の指揮者もさすが日本のクラシック楽壇を牽引してきた大物の対応です。

指揮者は、まったく何も聞こえないかのように、オーケストラの最後の音が消えるまでそのまま指揮を続け、音が完全に消え去った後もしばらくの間指揮棒を降ろしませんでした。

たとえ音が消え去っても、まだ悲愴交響曲は終わっていないのです!!

そして指揮者が指揮棒を下ろして、ようやく客席の方に振り向き会場から拍手が鳴り始めました。

しかし、このとんでもないバイク野郎のせいで当日の演奏会は完全にブチ壊しです。

さらに驚くべきことにこの男性は、まるで何事も無かったのように「さーて帰るかー」みたいな感じで、ヘルメットを足元からサッと持ち上げて客席を去って行きました。

彼は何ひとつとして理解していなかったのです。自分がとんでもない愚行を仕出かした事を!

たとえ音が消えても、まだ悲愴交響曲は終わっていない
これはもはや犯罪とも言えるほどの愚行ですよ。

冗談ぬきで、この男性に対して「よくもやってくれたな。チケット代金返せ!」と、損賠賠償してもいいくらいだと思います。

しかし・・無知だったのです、彼は。


この後の虚しさ、虚脱感と言ったら無かったです。

激怒、憤慨、脱力感、虚無感、満身創痍・・打ちのめされた。


さて、クラシック演奏会での【拍手】に絞った記事はこちらです。
 ↓
≪クラシックコンサートでの拍手のタイミングはこうする!≫

コンサートのメイン曲が【チャイコフスキーの交響曲第6番『悲愴』】ならば要注意です。

終楽章の最後の音が聞こえなくなっても、周りの聴衆が拍手を始めるまで、あなたは絶対に拍手してはいけません。

一人飛び出し拍手をしようものなら、コンサート会場の1,000人以上のクラシックファンを敵にまわす事になってしまいますので!

悲愴交響曲は、最後の音が消えた後に漂う何とも言えない静寂間を味わうのが真骨頂なのです。

悲愴交響曲は、最後の音が消えた後の静けさが醍醐味です

クラシック演奏会は、じっと黙って座るのが常識!

さて、三つの基本ルールを書いてきましたが、何だか「これもダメあれもダメ」みたいな印象かも知れませんね。

でも、もしベートーベンやブラームスの演奏会が、ロックコンサートみたいな雰囲気になったなら、・・・

映画を見るようにポップコーンを食べながらクラシック演奏会を聴くなら、それはもうクラシックの演奏会として成立しません。

退屈に感じようが面白くなかろうが不満だろうが、コンサートに足を運んだのは事実です。

とにかく、じっと黙って座っていましょう。

それが周りの興味あるクラシックファンへの思いやり・心遣いと言うものです。

私が今までの演奏会で、「頼むからジッとしてくれ!」と心の中で叫びたくなるほど「マナーのかけらも無かった聴衆」は本当にたくさんいました。

演奏会当日に、となりや前後の人たちがマナーの良い人か悪い人かは、結局のところ運次第ということなんです。


願わくば、「どうかまともなマナーのある人が両隣になるように」・・演奏会に行く時には、毎回そうお祈りしています(笑)。

いや、大マジメな話です。

自分の周りの客がマナーのある人かは、結局は運次第です

クラシックコンサート初心者が知っておくべき基本マナー【まとめ】

以上、とんでもない過去のクラシックコンサートでのエピソード(笑)も含めながら解説してきました。

いかがだったでしょうか?

もう一度、3つのポイントを確認しましょう。

  1. 演奏本番中の会話は厳禁じっと大人しく座り続ける。

  2. 演奏本番中の飲食は、絶対に厳禁

  3. 演奏が終わっても指揮者が客席側に振り向くまでは拍手しない

たしかに、クラシックの演奏会は退屈極まりないのかも知れません。

もし実際にそうであったならば、下を向いて静かに寝ればいいのです。いいBGMが流れていて「癒し」になります。

寝息をたてないで静かに!ですよ^^


何事も、その分野の基本や規律があるものです。

ルールを事前にしっかりと把握することは大切なことですね。

最後までお読みいただき、こころから感謝を申し上げます。

 - 【クラシック初心者おすすめ名曲集】, 【暮らしの疑問】